経済安全保障の時代、日本株はどう変わるのか

──国家情報局創設とレアアース脱中国を読む【地政学×投資レポート #1】

2026年2月17日


今日のニュース要点

本日のニュースから、日本を取り巻く環境の変化が見えてきます。

・政府は「国家情報局」の設置を7月に予定し、スパイ防止法の制定も議論へ
・10–12月期のGDPは市場予想を下回る
・双日がオーストラリアからのレアアース輸入を拡大
・中東情勢の緊張を背景に、日本の防衛技術への関心が高まる

一見するとバラバラのニュースですが、これらは共通して
「経済安全保障の時代への移行」を示しています。

本記事では、この構造変化を投資家の視点から整理します。


何が起きているのか──効率から強靭性へ

過去30年、日本企業は「効率」を最優先してきました。
最も安い調達先から仕入れ、最も安い場所で生産する。

しかし、

・米中対立の長期化
・ロシアのウクライナ侵攻
・台湾海峡の緊張

こうした地政学リスクは、一時的なものではなく「構造的リスク」として認識され始めています。

その結果、

効率重視 → 強靭性重視
コスト最適化 → 供給安定性

という方向へ舵が切られつつあります。

象徴的なのが、日本のJOGMECによるレアアース備蓄モデルです。
かつては「政府介入」として批判された制度が、今では欧州が参考にする仕組みへと再評価されています。

市場の自由よりも、供給の安定。

この優先順位の変化は、投資判断の前提を変える可能性があります。


投資テーマとしてどう読むか

ここからは、個別銘柄の推奨ではなく、構造変化の整理です。

① 防衛関連:技術輸出の可能性

中東諸国が日本のドローン迎撃技術に関心を示しているとの報道は注目に値します。

仮に防衛装備品の輸出規制が緩和されれば、日本の防衛産業の事業環境は変わる可能性があります。

ただし、防衛関連は政治リスクが大きく、短期的なテーマ投資は値動きも荒くなりがちです。

個人投資家としては、

・短期値動きではなく
・政策の方向性と技術基盤

を冷静に観察する姿勢が必要だと感じています。


② 資源・商社:サプライチェーン再構築

双日のレアアース調達多角化は、「脱中国」の流れの一部です。

重要なのは、ここでコストが上昇しても企業や政府が容認している点です。

つまり、

短期利益率よりも、長期事業継続性を重視する

という判断が広がっています。

総合商社は、資源調達の分散という意味で、経済安全保障時代のハブになる可能性があります。


③ セキュリティ・半導体:規制対応能力

国家情報局の設置やセキュリティ・クリアランス制度の導入は、情報管理体制の強化を意味します。

また、半導体を含む先端技術分野では、対中規制の影響が今後も続くと考えられます。

この分野で重要なのは、

規制をクリアできる体制を持つ企業かどうか

という視点です。


経営者・個人事業主への示唆

この構造変化は、大企業だけの話ではありません。

・調達先の分散
・情報管理体制の強化
・規制変化への柔軟な対応

これらは、中小企業や個人事業主にとっても無関係ではありません。

経済安全保障は、国家レベルの話でありながら、現場レベルの判断にも影響を与え始めています。


私のスタンス──方向性を読む

正直に言えば、どの政策がどの企業にどれだけ利益をもたらすかを正確に予測することは困難です。

だからこそ、私自身は

・インデックス投資を軸にしつつ
・テーマ株は慎重に観察
・短期の値動きには過度に反応しない

というスタンスを取っています。

個別ニュースに飛びつくのではなく、

世界がどちらの方向に動いているか

を読むことを重視しています。

効率から強靭性へ。
グローバリゼーションから戦略的自律性へ。

この大きな潮流を理解した上で、自分の資産配分を考える。

それが、不確実な時代における個人投資家の現実的な姿勢ではないかと感じています。


今後も「地政学×投資レポート」として、構造変化を継続的に整理していきます。

答えを断定することよりも、問い続けること。
それが、このブログのスタンスです。

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