日経平均2134円安、TOPIXも3%安──米半導体株安が「全面安」へ波及

「日経平均2134円安、米半導体株安が『全面安』へ波及」と大きく表示し、半導体チップとウェハー、東京の金融街を背景にしたThe Kyo Timesのサムネイル画像。

19日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比2134円31銭(3.16%)安の
6万5326円42銭
まで下落しました。TOPIXも3.09%安となり、東証33業種のうち31業種が下落しています。

重要なのは、単に「2日連続で大きく下げた」ことではありません。18日は値がさ株を中心とした下げでしたが、19日は市場全体へ売りが広がりました。

その中心にあったのが、前日の米国市場から続くAI・半導体株の調整です。
一方、日本の長期金利は前日の高水準から低下しました。19日は「日本の金利上昇で株が下がった日」ではなく、海外の半導体株安と高い世界の長期金利が、日本株全体へ波及した日と整理する方が実態に近そうです。

前日の「偏った下げ」から、19日は全面安へ

日経平均プロフィルによると、日経平均は寄り付き直後の6万6833円51銭を高値に下げ、13時53分には6万5133円98銭まで下落。終値では7日以来となる6万6000円割れとなりました。日経平均225銘柄では、上昇45銘柄に対し下落は179銘柄でした。

18日は日経平均が2.54%安だったのに対し、TOPIXは1.05%安にとどまりました。ところが19日は日経平均3.16%安、TOPIX3.09%安と下落率がほぼ並んでいます。これは、指数への影響が大きい一部の銘柄だけではなく、時価総額の大きい銘柄を含めて幅広く売られたことを示します。

それでも下げの震源地は明確でした。日経平均のセクター別寄与度では、技術セクターだけで1535円45銭の押し下げとなり、全体の下落幅の約7割を占めました。素材セクターも374円16銭押し下げています。

中心は米半導体株安、その背後に世界的な長期金利高

前日の米国市場では、ナスダック総合指数が1.33%安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5%下落しました。ロイターは、中東情勢への警戒から原油と長期金利が上昇し、成長期待の高いテクノロジー株の割高感が意識されたと伝えています。

その流れは19日のアジア市場にも続きました。日本株だけでなく韓国株も大幅に下落し、ロイターのアジア市場報道では「半導体株の売りがウォール街から波及した」と整理されています。米30年国債利回りも5.27%前後と、前日に付けた約20年ぶりの高水準に近い水準でした。

つまり、19日の日本株を「半導体だけの問題」と見るのも十分ではありません。直接的な売りの中心はAI・半導体株でしたが、その背後には世界的に高止まりする長期金利と中東情勢への警戒がありました。

国内金利は低下──18日との大きな違い

一方、日本の債券市場では流れが変わりました。新発10年物国債利回りは15時07分時点で2.890%と、前日比4.5bp(0.045ポイント)低下。18日に一時2.945%と1996年以来の高水準を付けた後、上昇がいったん一服しました。

為替も16時過ぎには1ドル=159円20銭前後と、前日夕方から小幅な円高・ドル安方向でした。

ただし、ここを「金利低下と円高という株への好材料があったのに下げた」と読むのは少し乱暴です。円高は輸出企業には逆風になり得ますし、日本の10年金利が低下しても、米国をはじめ世界の長期金利は依然として高い水準にありました。

19日は「金利と株が逆に動いた日」というより、「国内金利と世界の長期金利を分けて見る必要があった日」だったと言えます。

朝から何が変わったのか

朝の時点では、前日の米国株安と世界的な長期金利上昇が警戒材料でした。

夕方までに分かったのは、その2つが日本市場で同じ形では表れなかったことです。国内長期金利は低下に転じた一方、米半導体株安の影響は東京市場へ強く波及し、TOPIXや幅広い業種まで売りが広がりました。

18日は「日経平均は大幅安でも上昇業種は14あった」のに対し、19日に上昇したのは医薬品と海運の2業種だけです。

同じ「日経平均の大幅安」でも、中身はまったく同じではありません。指数の下落幅だけでなく、TOPIXとの格差や上昇・下落業種の広がりを見ることで、相場の弱さの質が分かります。

今夜から明朝、確認したい3つ

確定している予定

まず、FRBは公式カレンダーで、7月28・29日のFOMC議事要旨を米東部時間19日14時、日本時間20日午前3時に公表するとしています。7月会合では政策金利を3.50〜3.75%に据え置きましたが、3人が0.25ポイントの利上げを主張しました。どの程度インフレ警戒が共有されていたのかが焦点になります。

また、米財務省の予定では19日に20年国債入札があります。世界的な長期金利上昇が今日の株安の背景にあるだけに、国債需要も確認したいところです。

明朝8時50分には、財務省が7月の貿易統計速報を公表します。ただし、これは7月の統計です。足元8月の原油高そのものが反映されるわけではなく、今後その影響を見るための「基準点」として輸出入や貿易収支を確認するのが適切でしょう。

市場の注目点

最も見たいのは、米長期金利と米半導体株をセットで見ることです。

米長期金利が落ち着き、半導体株も反発するなら、19日の日本株安が海外発の調整だったとの見方を補強します。

逆に米半導体株の下落や長期金利上昇が続けば、東京市場でもAI関連株を中心に警戒が続く可能性があります。方向を予測するのではなく、「何が今日の下げを生んだのか」を確認する材料として見ることが重要です。

今日のまとめ

19日の東京市場で重要だったのは、日経平均が2134円下げたことだけではありません。

18日は一部の値がさ株に偏っていた下げが、19日にはTOPIXや31業種へ広がりました。国内長期金利は低下した一方、世界では長期金利がなお高く、前夜の米半導体株安が日本・韓国へ波及しています。

同じ「大幅安」でも、下げている銘柄と市場、そして金利の場所を分けて見る。

それが、19日の相場から得られる一番重要な視点です。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。

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